プレパックドコンクリート(読み)ぷれぱっくどこんくりーと(その他表記)prepacked concrete

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

プレパックドコンクリート
ぷれぱっくどこんくりーと
prepacked concrete

あらかじめ型枠中に充填(じゅうてん)した粗骨材の間に埋設したパイプを通して、セメントペーストまたはモルタルを充填してつくるコンクリート。粗骨材には15ミリ以上の特定粒度をもつ骨材を用い、充填するモルタルは膨張モルタルである。水中とくに海中構造物の施工に適している。大気中で施工する場合であっても、形の複雑な構造物や、コンクリート中の空隙(くうげき)を嫌う原子炉遮蔽(しゃへい)用コンクリートの施工などに適している。

[西岡思郎]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

プレパックド・コンクリート
prepacked concrete

コンクリートは,普通,セメント,砂,砂利 (粗骨材) ,水を練り混ぜてつくるが,粗骨材だけをあらかじめ型枠に充填し,セメント,砂,水を混ぜたモルタルをあとから注入してつくるコンクリートをいう。水中でも使えることから,港湾構造物,橋脚護岸などの水中コンクリートに用いられる。

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百科事典マイペディア の解説

プレパックドコンクリート

特殊コンクリートの一種で,先に型枠内に粗骨材を投入し,次いでモルタルを注入填充(てんじゅう)して造るコンクリート。注入用モルタルは流動性が高く硬化が遅く硬化収縮が少ないものを用いる。
→関連項目コンクリート

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