日本大百科全書(ニッポニカ) 「プーホルス」の意味・わかりやすい解説
プーホルス
ぷーほるす
Jose Albert Pujols
(1980― )
アメリカのプロ野球選手(右投右打)。大リーグ(メジャー・リーグ)のセントルイス・カージナルスで三塁手、一塁手、外野手としてプレー。2001年にデビューして大活躍し、満票で新人王に輝いた。
1月16日、ドミニカ共和国のサント・ドミンゴで生まれる。メイプルウッズ短期大学から1999年、ドラフト13巡目指名を受けてカージナルスに入団、2000年にマイナー・リーグのA級からスタートし、AA級を飛び越してAAA級へ昇格、合計でホームラン19本、96打点をあげた。2001年は開幕メジャー入りを決めると、猛打を振るい、打率3割2分9厘、ホームラン37本、打点は新人最多記録となる130をあげてナショナル・リーグの新人王に輝いた。なお、この年のアメリカン・リーグの新人王はシアトル・マリナーズのイチローが獲得している。2002年は2年目のジンクス(デビュー年に好成績をあげた選手が2年目には成績を極端に落とすこと)が心配されたが、打率3割1分4厘、ホームラン34本、打点127の好成績をマーク、03年には3割5分9厘で初の首位打者となり、ハンク・アーロン賞を受賞した。2004年はタイトルこそとれなかったが、主砲として3割3分1厘、ホームラン46本、123打点と猛打をみせ、リーグチャンピオンシップ・シリーズでは最優秀選手(MVP)に選出される活躍で、カージナルスを1982年以来のリーグ優勝に導いた。2005年も3割3分、ホームラン41本、117打点を記録、地区優勝に大きく貢献し、初のMVPに選出され、リーグ屈指の強打者として、その地位を揺るぎなきものとした。2006年は故障で戦線を離脱する時期もあったが、安定した打撃で、強打者の目安とされる「3割30本100打点」(打率3割以上、ホームラン30本以上、打点100以上)とあわせて得点100以上も6年連続に伸ばした。また、初のゴールドグラブ賞を受賞するなど、攻守にわたる活躍で1982年以来のワールド・シリーズ優勝の立役者になった。
[出村義和]
2007年以降
2007年は158試合に出場し、185安打を放って打率3割2分7厘。99得点で7年連続100得点は逃したものの、ホームラン32本、103打点で、7年連続の「3割30本100打点」をマークした。
2007年までの通算成績は、出場試合1091、安打1344、打率3割3分2厘、本塁打282、打点861。獲得したおもなタイトルは、新人王、首位打者1回、最多安打1回、MVP1回、ゴールドグラブ賞1回。
[編集部]