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ヘールズ Hales, Stephen

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ヘールズ
Hales, Stephen

[生]1677.9.7. ケント
[没]1761.1.4. テディングトン
イギリスの植物学者,生理学者,化学者。牧師でもある。ケンブリッジ大学卒業。ロイヤル・ソサエティ会員 (1718) 。フランス科学アカデミーの外国人会員 (53) 。王立学芸協会の創設者の1人,同協会副会長 (55) 。おもに動物,植物の血液,樹液の生理作用に注目し,機械論的・定量的研究を進めた。植物の蒸散作用と樹液の上昇速度の関係,同化作用の研究,あるいは動物の心臓の容量測定,血圧測定などその実験的業績は多大であるが,理論的にも,当時ニュートンらによって主張された微細粒子間力の理論を具体的な事例をもって展開したものとして,生理学にとどまらず 18世紀自然哲学全体に大きな影響を与えたとされる。また植物生理に対する空気の作用に関しても広範な研究を行い,彼の考案した気体の単離捕集装置は,その後の気体化学の発展の端緒を開いたものとして重要である。 1739年にロイヤル・ソサエティからコプリー・メダルを受けた。主著『植物静力学』 Vegetable Staticks (27) ,『血液静力学』 Haemastaticks (33) 。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ヘールズ
へーるず
Stephen Hales
(1677―1761)

イギリスの牧師、生理学者、化学者。生理学の分野で独創的な研究を数多く行い、とくに植物生理学の先駆的研究者。1709年ロンドン西方のテディントンの牧師となり、ここで生涯を過ごした。1718年に王立協会会員、1753年にフランス科学アカデミー外国会員に選ばれた。植物生理学の分野では、環状剥皮(はくひ)実験を初めて行って植物の蒸散と転流の機構を明らかにし、また植物が生育するときに栄養分としておもに空気を用いることを発見して光合成の先駆的発見をした。このほか植物の器官の成長速度の研究など多くの画期的な業績をあげた。これを記念してアメリカ植物生理学会では1929年にヘールズ賞を設け、植物生理学の分野で顕著な業績をあげた研究者に毎年贈っている。ヘールズは動物生理学の面でも人工換気装置、海水を真水にする蒸留装置、気体捕集装置、血圧計の考案など多くの発明がある。[吉田精一]

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