ペドレル(その他表記)Felipe Pedrell

改訂新版 世界大百科事典 「ペドレル」の意味・わかりやすい解説

ペドレル
Felipe Pedrell
生没年:1841-1922

スペインの作曲家,音楽学者。カタルニャ地方のトルトーサに生まれ,同市大聖堂の合唱児童をつとめたのち,ほとんど独学で作曲法を習得,長い生涯にわたり数多い作品を書きつづけた。とくにスペインの民俗音楽古楽を探究し,その成果を作品にも反映させて,この国独自の民族主義音楽の確立に心を砕いた。作品は今日ほとんど忘却されているが,I.アルベニスE.グラナドスM.deファリャを導き近代的民族主義楽派の先駆をなした功績は大きい。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ペドレル」の意味・わかりやすい解説

ペドレル
Pedrell, Felipe

[生]1841.2.19. トルトサ
[没]1922.8.19. バルセロナ
スペインの音楽学者,作曲家。ほとんど独学で音楽を学んだ。少年時代はトルトサ大聖堂の合唱隊員,1895~1903年マドリード音楽院教授。スペインの古歌曲や宗教音楽収集して出版するほか,I.アルベニス,E.グラナドス,M.ファリアら優秀な門下生を出して,近代スペイン音楽の発展に尽した。主作品はオペラピレネー山脈』 (1902) 。

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