日本大百科全書(ニッポニカ) 「ペナン」の意味・わかりやすい解説
ペナン
ぺなん
Penang
マレーシア本土、マレー半島北西岸沖のペナン島北東岸にある港湾・観光都市。ペナン州の州都。旧称ジョージタウン。人口18万0573(2000)。1786年、イギリスの東南アジア進出の拠点として建設され、以後ヨーロッパとアジアを結ぶ交易の要地として発展。マレー半島西岸最大の貿易港で、ゴム、錫(すず)、コプラなどを輸出する。住民は圧倒的に華僑(かきょう)が多く、東南アジア最大の仏教寺院であるアエル・イタム寺院(極楽寺)、涅槃(ねはん)仏像で有名なチャヤ・マンカララム寺院など、多くの中国人寺院がある。ほかにコンウォーリス砦(とりで)、セント・ジョージ教会、スリ・マリアマン・ヒンドゥー教寺院、カピタン・クリン・イスラム教寺院など、名所・旧跡があり、また、市西方のペナン・ヒルからの眺望は絶景で、各国から多くの観光客が訪れる。
[別技篤彦]