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海峡植民地 かいきょうしょくみんちStraits Settlements

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

海峡植民地
かいきょうしょくみんち
Straits Settlements

マレー半島の一部とその周辺諸島により構成された旧イギリス植民地。 18世紀末以来マレー半島を南下しつつあったイギリス東インド会社が,1826年にシンガポールマラッカペナンの3地域に対して与えた名称で,最初の 40年間はベンガル州政府に所属した。 32年にシンガポールが首都となり,58年のイギリス東インド会社の解散後は,イギリスの直轄植民地となった。 67年にインド総督の手に移管され,その後ペナン島対岸,北ボルネオのラブアン島,マレー半島西岸のバンコル島とその対岸地域,インド洋のクリスマス諸島,ココス諸島を加えた。軍事的,経済的重要性のためにイギリスはこの地域の確保に努めたが,第2次世界大戦中は日本軍に占領され,軍政が施行された。 1957年にマラヤ連邦が独立し,シンガポールはイギリス連邦内の自治領となった。さらに 63年にはマレーシア連邦が発足し,シンガポールはこれに参加したが,2年後に再び分離独立した。

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世界大百科事典 第2版の解説

かいきょうしょくみんち【海峡植民地 Straits Settlements】

マレー半島に置かれたイギリスの直轄植民地の総称(1832‐1946)。具体的にはペナン(対岸のウェルズリー地方を含む),マラッカ(ディンディングズ諸島を含む),シンガポール(北ボルネオのラブアン島を含む)からなる。これらの各地は18世紀末から19世紀初めにかけてイギリス東インド会社が獲得したもので,1824年の英蘭協約によってイギリスの領有権が確認された。海峡植民地を運営したのは初め東インド会社であったが,1858年の同社の解散に伴い,インド省の管轄下に移され,67年に直轄植民地となった。

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大辞林 第三版の解説

かいきょうしょくみんち【海峡植民地】

1826年以後イギリスがマレー半島に設けた植民地の総称。マラッカ・ペナン・シンガポールからなる。ベンガル州政府の管轄下にあったが、1867年イギリス直轄領となった。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

海峡植民地
かいきょうしょくみんち

イギリスがマレー半島に保有した植民地。イギリス東インド会社は1786年にはペナン、1819年にはシンガポールを植民地として獲得し、24年にオランダから譲渡されたマラッカとともに26年に東インド会社のベンガル管区の管轄下に置かれ、海峡植民地Straits Settlementsとよばれた。1851年インド総督の直轄植民地となり、58年インド省の所管、66年には植民地省の所管となった。イギリスの最初の意図は、これら各地を商品作物の産地とすることであったが、これは成功せず、国際貿易港としての活動が主となった。その結果、シンガポールがペナン、マラッカを圧倒し、イギリスの東アジア、東南アジアにおける活動の中心地の一つとなった。
 海峡植民地の知事は、連合州、非連合州、海峡植民地によって形成されるイギリス領マラヤの実質的な支配者であった。第二次世界大戦後イギリスはこれを放棄し、海峡植民地はシンガポール、ペナン、マラッカの3州に分かれ、ペナン、マラッカはマラヤ連邦の一員となった。シンガポールは1959年自治国となり、63年完全独立ののちマレーシア連邦に加盟したが、65年に分離独立した。[生田 滋]
『池端雪浦・生田滋著『東南アジア現代史』(1977・山川出版社)』

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世界大百科事典内の海峡植民地の言及

【シンガポール】より

…イギリスはシンガポールで商品作物を生産して,それを輸出するために獲得したのであるが,商品作物の生産は成功せず,自由港として発展することになった。シンガポールなど3植民地の地位は24年の英蘭協約によって確認され,32年には海峡植民地としてまとめられた。イギリスは海峡植民地を基地としてマレー半島の諸国に徐々に政治的支配を及ぼし,95年にはマレー連合州を組織した(正式発足は翌年)。…

【マレーシア】より

…ナポレオン戦争が終わると,会社はムラカをオランダに返還したが,ラッフルズはオランダに対抗するために,マラッカ海峡の出口付近に根拠地を獲得することを主張し,1819年にシンガポールに植民地を獲得した。1824年に英蘭協約が締結され,ペナン,ムラカ,シンガポールが会社の植民地となり,海峡植民地と呼ばれた。シンガポールは自由港とされ,東南アジア地域の国際貿易の中心地として繁栄するようになった。…

※「海峡植民地」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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