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ホースセラピー

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朝日新聞掲載「キーワード」の解説

ホースセラピー

調教された馬に触れたり乗ったりすることで、心身の障害や心の病を癒やす動物介在療法の一種。欧州が発祥とされ、近年は日本でも全国的に広まりつつある。大きな動物を操ることで自尊心の回復につながるほか、ストレス解消や孤独感を癒やす効果もあるという。

(2010-10-19 朝日新聞 朝刊 阪神 1地方)

出典|朝日新聞掲載「キーワード」
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ホースセラピー
ほーすせらぴー

心や身体に不調を抱える人々が、さまざまな動物と接することにより、癒されたり、心身の状態が改善されたりする。この効果を認め、積極的に動物と接する療法を行うことを「アニマルセラピー」と称する。動物としてウマを使用する場合(ウマに乗る、触れる、ウマの世話をする、馬車を扱うなども含まれる)、ホースセラピーもしくはヒポセラピーとよぶ。
 ウマを使用するセラピーは、目的が異なる二つの概念を含んでおり、ときとしてこれらは混乱して用いられることがある。この二つの概念を以下に記す。[近藤誠司]

乗馬療法

一つは、乗馬療法、治療的乗馬、療法的乗馬とよばれるもので、障害者および傷病者の治療、高齢者のリハビリテーション、機能回復などを目的とする動物介在療法の一種である。この場合、治療が目的であるので、医療関係者の関与が必須である。乗馬療法の歴史は古く、ギリシア・ローマの時代までさかのぼるといわれている。乗馬を医療に取り込む療法は、1900年代初めにイギリスで、ついで1950年代にデンマークで行われているが、21世紀初めの時点ではドイツにおける「ドイツ乗馬療法協会」が明確な基準をもって療法としての乗馬活動を行っている。日本でも、1995年(平成7)日本乗馬療法協会が発足したが、現状は次に述べる障害者乗馬としての傾向を強くしているように見受けられる。[近藤誠司]

障害者乗馬

もう一つは、障害者乗馬と呼称される分野で、基本的に障害者が健常者と同じように乗馬を楽しもうというところを出発点とするものである。通常、ホースセラピーもしくはヒポセラピーとよぶ場合は、この障害者乗馬をさすことが多い。スポーツとしての乗馬には、精神面、身体面への大きなプラスの効果が認められるところである。当然ながら、障害者に対してもこのプラスの効果は大きく、障害に対する治療的な効果も高い。したがって、こうした活動に理学療法士ほか医療関係者を取り込むことが多いが、本質的には医療ではない。障害者乗馬を行う組織としては、世界的にはイギリスのRDA(Riding for the Disabled Association)や北米のNHARA(North American Riding for the Handicapped Association)がよく知られており、活動も活発である。日本では、各地の乗馬クラブや、個人もしくはグループがボランティアで、障害者乗馬を実践しているが、全国的な規模で組織的に活動を行っているものとして、RDA Japan(Riding for the Disabled Association Japan)、日本障害者乗馬協会(JRAD:Japan Riding Association to the Disabled)、全日本障害者乗馬協議会(ANTR:All Nippon Therapeutic Riding Association)や障害児発達研究グループなどがある。[近藤誠司]
『林良博・佐藤英明編、近藤誠司著『ウマの動物学』(2001・東京大学出版会)』

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