マタンサス(英語表記)Matanzas

デジタル大辞泉 「マタンサス」の意味・読み・例文・類語

マタンサス(Matanzas)

キューバ北西部、マタンサス州の都市。同州の州都。首都ハバナの東約90キロメートルに位置する。後背地に農業地帯が広がり、砂糖積出港となっている。北東郊のヒカコス半島に保養地バラデロがある。ルンバ発祥の地の一つとされる。

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改訂新版 世界大百科事典 「マタンサス」の意味・わかりやすい解説

マタンサス
Matanzas

キューバの中西部にある同名州の州都。人口12万9064(2005)。1693年に建設された町であるが,大西洋岸に良港をもち,それ以前からこの海域海賊根拠地として知られていた。現在は砂糖を輸出するほか,化学工業(硫酸製造など),機械製造業,タバコ工業などが発達している。考古学博物館があり,近くにベヤマールBellamar鍾乳洞がある。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「マタンサス」の意味・わかりやすい解説

マタンサス
Matanzas

キューバ北西部の都市。首都ハバナの東約 90km,フロリダ海峡に開口するマタンサス湾の湾奥に位置する港湾都市。 1693年スペイン人によって建設され,1860年までにはキューバ第2の都市に成長したが,その後東部での砂糖産業の発展に押され,成長の勢いが弱まった。「キューバのアテネ」として知られる文芸活動の中心地で,各種の文芸施設があり,多くの学者や芸術家が市で活動した。現在キューバの主要港の一つで,おもに砂糖,ヘネケン (繊維原料) を積出す。またレーヨンロープ製靴肥料,マッチなどの工業がある。市内には 17世紀のサンセベリノ要塞,18世紀の聖カルロス大聖堂など古い建築物が残っている。ハバナと鉄道,道路で連絡。人口 11万 6037 (1989推計) 。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「マタンサス」の意味・わかりやすい解説

マタンサス
またんさす
Matanzas

西インド諸島、キューバの北西岸の港湾都市。マタンサス州の州都。ハバナの東85キロメートルに位置する。人口13万5624(1999)、14万3924(2019推計)。同国の代表的な農業地域を後背地にもつ砂糖の積出し港である。北東25キロメートルにバラデロ海岸があり、革命前は大財閥デュポンの別荘が象徴するアメリカ人の海浜リゾートであった。

[栗原尚子]

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百科事典マイペディア 「マタンサス」の意味・わかりやすい解説

マタンサス

キューバ中西部の港湾都市。ハバナ東方約100km,マタンサス湾に臨み,砂糖を輸出するほか,化学工業,機械製造業などがある。当市のさらに東40kmにキューバ随一の海浜リゾート,バラデロ海岸があり,開発が進んでいる。13万4000人(2012)。

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