マニラ麻(読み)マニラあさ

精選版 日本国語大辞典「マニラ麻」の解説

マニラ‐あさ【マニラ麻】

〘名〙 バショウ科の木状草本。フィリピン諸島原産で、熱帯地方で繊維作物として広く栽培。高さ六~七メートルで、バナナによく似る。葉鞘が密に重なり合ってできた偽茎。葉は長楕円形。花は状花序で単生。葉から採れる繊維は強靱で軽く、耐水性が大きいので、主に船舶用のロープとする。
※東京朝日新聞‐明治四〇年(1907)五月二六日「又当社の使用する原料はマニラ麻にして」

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デジタル大辞泉「マニラ麻」の解説

マニラ‐あさ【マニラ麻】

バショウ科の多年草。高さ約7メートルに達する。バナナに似るが、葉は幅が狭くて密生してつく。茎は地下茎で、地上のものは葉鞘ようしょうが重なり合った偽茎。上が雄花、下が雌花からなる穂をつける。葉柄の繊維は強く軽くて耐水性があり、船舶用ロープなどにする。フィリピン諸島の原産。アバカ

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世界大百科事典 第2版「マニラ麻」の解説

マニラアサ【マニラ麻 Manila hemp】

アバカabacaとも呼ばれ,葉(葉鞘(ようしよう))から繊維を採るために栽培されるバショウ科の多年草。原産地フィリピンとされ,東南アジア熱帯で栽培される。草姿はバナナに酷似して,高さ約4mの葉鞘が巻き重なって茎状の偽茎を形成し,これが群がって株をつくる。葉身は狭長卵形で,長さ3.5m,幅50cmになる。果実はバナナに似て小型で,種子を有するが,増殖は主として吸芽(株から出た子苗)による。葉鞘から,強靱で弾力のある硬質繊維を採り,ロープや敷物などに利用する。

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世界大百科事典内のマニラ麻の言及

【麻織物】より

…天然の植物繊維である麻を使った織物。麻の種類や幹,茎,葉など採取する部分の相違によって種類,製法もきわめて多く,性能,用途も異なる。おもなものに亜麻(フラックス。織ったものをリネンと呼ぶ),苧麻(ちよま)(ラミー,カラムシともいう),大麻(ヘンプ),黄麻(ジュート,つなそともいう),マニラ麻,サイザル麻などがある。麻類はそれぞれ相違はあるが,多くは繊維細胞が集まって繊維束を形づくっており,繊維束の繊維素以外に表皮や,木質部,ゴム質,ペクチン質などを含有しているので,より細かく分繊して糸にし織物にするのが良く,ロープ,紐類などは繊維束をそのまま撚り合わせて使用する。…

【ダバオ】より

…フィリピン南部,ミンダナオ島南東部,ダバオ湾西岸に位置する都市。人口100万7000(1995)。20世紀初頭にはダバオ河口の小さな町にすぎなかったが,日本人実業家によるマニラ麻(アバカ)農園開発を契機に急激に発展,1914年にダバオ州の州都となり,36年には政令都市に昇格した。市域面積2211km2の超広域都市で,西方にそびえるアポ,タロモなどの火山山麓の緩斜面までが市域に含まれる。第2次大戦直前の市内在住日本人は1万8000人を数え,おもにタロモ川とシラワン川流域に住んでマニラ麻産業に従事,日本人小学校(15校)から病院(4)までもっていた。…

※「マニラ麻」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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