メノナイト

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

メノナイト
めのないと
Mennonite

16世紀のオランダ、スイスのアナバプティスト(再洗礼派)の流れをくむプロテスタントの一派。メノー・シモンズMenno Simons(1496―1561)の信奉者と精神的後裔(こうえい)に対する名称。メノー派またはメンノー派ともいう。ミュンスターを占領した人々(キリストの再来を予測、再洗礼派のなかでも革命的傾向をもつ)とは異なり、暴力を否定する平和主義を特徴とする。ルターやツウィングリの国教会制度を拒否(教会と国家の分離を主張)、信者の自由意志に基づく再洗礼(幼児洗礼の否定)を基本とした純粋な教会の建設を目ざし、兵役を拒否したため厳しい迫害を受ける。アメリカで最初に永久的定住をしたのは、1683年ペンシルベニアのジャーマンタウンである。1639年ヤコブ・アマンJacob Ammanを指導者としてメノナイトから分裂した一派をアーミッシュというが、両者には神学上、ほとんど相違はない。世界中にある多様なグループは、1920年に結成されたメノナイト中央委員会(MCC)の下で貧しい人々の救済活動を行っている。会員数はつかみにくいが、1990年現在北アメリカに約38万人、世界で約85万6000人といわれている。[野村文子]
『池田智著『アーミッシュの人びと――「従順」と「簡素」の文化』(1995・サイマル出版会)』

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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