モンロビア・グループ(その他表記)Monrovia Group

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「モンロビア・グループ」の意味・わかりやすい解説

モンロビア・グループ
Monrovia Group

1961年5月のモンロビア会議に参加したブラザビル・グループ 12ヵ国およびリベリアナイジェリアソマリアシエラレオネトーゴエチオピアリビアチュニジアの合計 20ヵ国をさして用いられる名称。この会議にはカサブランカ・グループも招請されたが,リビアを除くカサブランカ諸国がこれをボイコットしたため,結果的にはアフリカ穏健派諸国を結集した形となった。同会議は,アルジェリア問題の平和的解決,コンゴ動乱における中央政府への全面的支持,反ポルトガル解放闘争を行なっているアンゴラ人民への物質的・精神的支援,南アフリカのアパルトヘイト非難,核兵器の製造ならびに保有の禁止などの決議を採択したが,さらに,将来実現されるべきアフリカの統一を,大陸の政治的,超国家的統一ではなく,アフリカ諸国の「希求と行動の統一」として定義づけた点に重要性がある。これはカサブランカ諸国,とりわけガーナ,ギニア,マリの3国が打出していたアフリカ合衆国構想と真向から対立するものであったが,20ヵ国を擁する同グループが優位に立ち,63年5月に成立したアフリカ統一機構 OAUなかに,統一に関するモンロビア原則のほとんどを持込むことに成功した。

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