ラシードゥッディーン(英語表記)Rashīd al-Dīn

山川 世界史小辞典 改訂新版 「ラシードゥッディーン」の解説

ラシードゥッディーン
Rashīd al-Dīn

1249/50~1318

イル・ハン国の政治家,歴史家。ハマダーン出身。アバガの典医となり,のちガザン,オルジェイトゥ両ハンの宰相。史上初のユーラシア世界史『集史』の編纂者として有名。セルジューク朝の宰相ニザーム・アルムルクを範としてガザンの改革政治を推進,税制改革などに手腕を発揮した。私財を投じてタブリーズ郊外にラシード区と呼ばれる施設群を建設する一方,ワッサーフなど多くの文人を保護した。アブー・サイードの治世初めに政敵陰謀で処刑された。

出典 山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」山川 世界史小辞典 改訂新版について 情報