ラフィア(英語表記)raphia palm
raffia palm
Raphia

改訂新版 世界大百科事典 「ラフィア」の意味・わかりやすい解説

ラフィア
raphia palm
raffia palm
Raphia

ヤシ科の小高木。幹は単一,まれに分岐する。葉は羽状全裂し,羽片は先端が細くとがり,基部に剛毛がある。肉穂花序は雌雄同株で,長さ1~4mの大きい円柱形,葉束中から生じ,枝を多数分岐し,最終梗は短くて太い。果実は光沢ある褐色の革質鱗片でおおわれ,卵形楕円形または長楕円形で頂端にくちばし状の突起があり,なかに1個の種子がある。果房は重量100~150kgにおよび,株は結実後,枯死する。熱帯アフリカ,マダガスカル,マスカリン諸島に38種,熱帯アメリカに1種を産する。多くの種類の葉からとれるラフィア繊維はマット,籠,帽子などを編むほか,園芸で接木に結束用として広く利用された。とくにR.ruffia Mart.から良質の繊維がとれた。葉は屋根ふき用となる。R.vinifera Beauv.の花序の軸からとれる液汁で酒をつくり,また種子は工芸用に利用され,アフリカゾウゲヤシの名がある。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ラフィア」の意味・わかりやすい解説

ラフィア
Lafia

ナイジェリア中部の都市。ジョス南南西約 160km,ベヌエ高原に位置。古来アラゴ族の町であったが,1804年カヌリ族がここを中心に王国を建設。 73年ソコトのスルタンの子に征服され,81~1903年のモハマン・アグエの時代にベヌエ河谷の主要商業中心地となった。ゴマ,ヤムイモ,綿花,ギニアコーン,ミレットなどの集散地で,綿織物染色などの伝統工業がある。付近スズコロンブ石を産する。人口 10万 8100 (1991推計) 。

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