リジュー(英語表記)Lisieux

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「リジュー」の意味・わかりやすい解説

リジュー
Lisieux

フランス北西部,カルバドス県の町。「リジューの小さな花」の名で知られる聖テレーズ・ド・ランファン・ジェジュ (19世紀の聖女) の墓と,壮麗な聖テレーズのバシリカ (1929~54) の所在地で,各国から多くの巡礼を集めている。ガロ・ローマ時代はノウィオマグスレクソウィオルムと呼ばれて栄えた町で,6世紀にはフランク王国ネウストリアの最も重要な町の一つであった。 911年ノルマンディー公国領,のちイングランド領となり,1203年再びフランス領となったが,百年戦争ののちまでその帰属をめぐって紛争が繰返された。ノルマンディー地方最古のゴシック建築として知られる聖ピエール大聖堂 (12~13世紀) がある。農産物集散地で,伝統の皮革毛織物のほか,食品,電機などの工業が立地する。人口2万 4506 (1990) 。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「リジュー」の意味・わかりやすい解説

リジュー
りじゅー
Lisieux

フランス北西部、カルバドス県の都市。人口2万3166(1999)。カーンの東49キロメートルにあり、トゥク川に臨む。この地の修道院生涯を送ったカルメル会の修道女テレジア(仏語名テレーズThérèse(1873―1897)。「幼きイエズスのテレジア」「リジューのテレーズ」ともよばれる)を記念したバシリカ会堂式教会(1929~1954)があり、巡礼地となっている。ほかにサン・ピエール大聖堂(12~15世紀)、サン・ジャック教会(15~16世紀)などがある。機械、電気機械、食品、木工製品などの工業もある。第二次世界大戦中には大きな被害を受けた。

[高橋伸夫]

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