リューカン(英語表記)Rjukan

デジタル大辞泉 「リューカン」の意味・読み・例文・類語

リューカン(Rjukan)

ノルウェー南部の町。首都オスロの西約120キロメートル、モーナ川沿いに位置する。20世紀初頭、近郊の滝で水力発電が始まり、その電力を用いた肥料工場が建設され、ノルスクハイドロ社の企業城下町となった。1960年代に生産拠点が移転し、工業都市としての役割を終えた。2015年、「リューカンとノトデン産業遺産」の名称世界遺産文化遺産)に登録された。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「リューカン」の意味・わかりやすい解説

リューカン
Rjukan

ノルウェー南部,テレマルク県の町。オスロの西約 120km,ゲイスタ山北側を流れるモーナ川北岸に位置する。落差約 300mのリューカン滝で発電し,アンモニア重水硝酸,ドライアイスなどを生産するノルスク・ヒドロの工場が立地する。ノルスク・ヒドロは 1905年にリューカン近郊のノトデンで創業し,1907年リューカンに人工肥料工場を設立した。ノルウェー有数の工場となったリューカンとノトデンの水力発電所,送電線,工場,輸送システムを含む産業遺産は,2015年世界遺産の文化遺産に登録された。第2次世界大戦中,ドイツ軍管理下の重水工場をめぐって,レジスタンス闘士,連合国軍と,ドイツ軍の間に激しい攻防が行なわれた。人口約 3000。

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