レーキ顔料(読み)レーキガンリョウ(その他表記)lake color

デジタル大辞泉 「レーキ顔料」の意味・読み・例文・類語

レーキ‐がんりょう〔‐ガンレウ〕【レーキ顔料】

レーキ

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改訂新版 世界大百科事典 「レーキ顔料」の意味・わかりやすい解説

レーキ顔料 (レーキがんりょう)
lake color

水に可溶性の染料をなんらかの方法で不溶性とし有機顔料としたもの。不溶性にする操作をレーキ化という。レーキ化は一般にはかなり広く解釈されている。レーキ顔料の種類には,(1)スルホン酸基,カルボン酸基をもつ水に可溶性の酸性染料型の染料のナトリウムNa塩をカルシウムCa塩,バリウムBa塩,ストロンチウムSr塩,マンガンMn塩などとして不溶性としたもの(アゾレーキ類),(2)重金属錯塩として不溶化したもの(金属錯塩顔料。フタロシアニンは習慣上レーキとしては扱わない),(3)タンニン酸,リン酸,モリブデン酸タングステン酸などの単独または混合した形で塩基性染料を複塩不溶化したもの(トリフェニルメタン系顔料)の3種類がある。アゾレーキの代表としてリソールレッドlithol redのバリウム塩を示す。

この製法はトビアス酸をβ-ナフトールにカップリングしてナトリウム塩をつくり,塩化バリウムBaCl2水溶液と加熱してバリウムレーキとする。耐光性は中級だが色調,性能に優れ,広い用途をもつ。金属錯塩顔料の一種グリーンゴールドgreen goldは,p-クロロアニリンを2,4-ジヒド

ロキシキノリンとカップリング後,ニッケルNi錯塩としたもので,独特の金属光沢をもつ黄緑色顔料である。最後のトリフェニルメタン系顔料の例としてローダミン3Bレーキを示す。ローダミン3Bをリン・タングステン・モリブデン酸で不溶のレーキとすることにより,耐光堅牢度染色堅牢度)は1級から5級程度に向上し,印刷インキに適した美麗な顔料ができる。商品名をとりファナルカラーFanal Colorともいう。


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百科事典マイペディア 「レーキ顔料」の意味・わかりやすい解説

レーキ顔料【レーキがんりょう】

有機顔料の一種。レーキlakeとは不溶性にすること。オーラミンマラカイトグリーンなどの水溶性染料を不溶性としたもの。塩化バリウム,タンニン酸,モリブデン酸などを作用させて不溶性のバリウム塩,重金属錯塩,複塩などをつくる。装飾用塗装,印刷インキ,絵具などに利用
→関連項目硫酸アルミニウム

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「レーキ顔料」の意味・わかりやすい解説

レーキ顔料
れーきがんりょう

有機顔料

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