トリフェニルメタン系塩基性染料の一種で、青緑色の色素。青竹(あおたけ)ともいわれる。くじゃく石malachiteからつくられる顔料の色に似ることから、この名がつけられた。ベンズアルデヒドとジメチルアニリンとを塩酸または硫酸の存在で縮合させ、ロイコベース(4,4'-ビスジメチルアミノトリフェニルメタン)を合成し、二酸化鉛と酸で酸化して得られる。絹、羊毛を青緑色に直接に染色するが、日光、アルカリに弱い。繊維用よりはむしろ、木材、紙、雑貨などの染色に、また、指示薬、化学分析用試薬などにも利用されている。水溶性であるので、金属塩などの沈殿剤で不溶性のレーキ顔料にかえて利用されることもある。
[飛田満彦]
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C23H25ClN2(364.92).C.I.Basic Green 4ともいう.青緑色塩基性染料.ベンズアルデヒドをジメチルアニリンと縮合させてビス(p-ジメチルアミノフェニル)フェニルメタンを合成し,酸化後,塩酸処理すると得られる.水,エタノールに易溶(青緑色).λmax 616.9 nm.pH 2以下で黄色.絹,羊毛,ジュートの直接染料のほか,木綿のタンニン媒染,分析試薬,生体染色に用いられる.[CAS 569-64-2]
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…モース硬度3.5~4のため,着用宝石としては耐久性の上でやや劣るが,印章や彫刻品,置物などには高価な製品がつくられている。この緑色はマラカイト・グリーンという色彩名称を生み,その粉末は古くから顔料,岩絵具として重要なものであった。主要産地は銅産出の多いコンゴ民主共和国,ザンビア,ナミビア,アメリカ,メキシコ,オーストラリアなどである。…
※「マラカイトグリーン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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