オーラミン(読み)おーらみん(英語表記)auramine

日本大百科全書(ニッポニカ) 「オーラミン」の意味・わかりやすい解説

オーラミン
おーらみん
auramine

ジフェニルメタン系の黄色塩基性染料。4,4'-ビスジメチルアミノジフェニルメタンを硫黄(いおう)、塩化アンモニウム塩化ナトリウムとアンモニア気流下で約200℃に加熱して合成される。各種繊維や、木、革、紙などを黄色に染色できる。着色力は強いが、耐光性が低いこと、水中で70℃に加熱するとミヒラーケトン加水分解することが欠点である。安価であるので多量に生産されている。沢庵(たくあん)の着色に用いられることもあったが、毒性のあるところから現在では食品用色素としての使用は禁止されている。商品名はオーラミンOである。オーラミンGはオーラミンのメチル誘導体で、オーラミンよりもやや緑みがある。

[飛田満彦]


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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「オーラミン」の意味・わかりやすい解説

オーラミン
auramine

代表的なジフェニルメタン系塩基性染料。 C17H22ClN3融点 267℃の黄色結晶性粉末。木綿ナイロンなどを美しい黄色に染め,しかも安価であるが,光に弱く,水とともに 70℃以上に熱すると分解するという欠点がある。ほか皮革や紙などの染色や,レーキ顔料製造などにも利用される。以前はたくあんなど,食品の着色料に使われたが,発癌性物質であるため現在は禁止されている。

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