ワサッチ山脈(読み)わさっちさんみゃく(英語表記)Wasatch Range

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ワサッチ山脈」の意味・わかりやすい解説

ワサッチ山脈
わさっちさんみゃく
Wasatch Range

アメリカ合衆国、アイダホ州南東部からユタ州中央を南北方向に縦断して走る傾動地塊ロッキー山脈の一部をなす。合衆国西部を広く占めるグレート・ベースンの東縁となっており、平原とは対照的な地形である。3000メートルを超す高峰がある。山脈からは、オグデン川、プロボ川、スパニッシュ・フォーク川、ウェーバー川が流れ出し、グレート・ソルト・レークに注ぐ。融雪水が豊かで、西側の山麓(さんろく)には農業地帯が開け、ソルト・レーク・シティやオグデンなど、ユタ州の主要都市が発達する。過去には氷河の発達が著しく、かつてのボネビル湖岸に達していたと考えられる。

[鶴見英策]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ワサッチ山脈」の意味・わかりやすい解説

ワサッチ山脈
ワサッチさんみゃく
Wasatch Range

アメリカ合衆国,ロッキー山系中の一支脈。ユタ州北部からアイダホ州南部にかけて南北約 400kmにわたり,コロラド川コロンビア川の水源地帯の一角を形成する。その西麓グレートソルト湖があり,湖面山頂との比高は平均約 2000mに及ぶ。最高峰はティンパノゴス山 (3839m) 。国定天然記念物のティンパノゴスケーブ (石灰洞) がある。 1847年以来,この地方に住みついたモルモン教徒たちは,山地からの水を利用して灌漑農業を行なった。

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