三の間(読み)サンノマ

デジタル大辞泉 「三の間」の意味・読み・例文・類語

さん‐の‐ま【三の間】

昔、貴族邸宅で、奥女中のいた部屋。
宇治川にかかる宇治橋の西詰めから第2と第3の橋脚の間。ここでくんだ水は茶の湯によいとされ茶人に珍重された。

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関連語 蟇目 実例

精選版 日本国語大辞典 「三の間」の意味・読み・例文・類語

さん【三】 の 間(ま)

  1. ( 三番目の間(あいだ)・部屋の意 )
  2. 貴族の邸宅で、次の間につぐ奥向きの部屋。特に、江戸幕府大奥の室の名。多く、奥女中の居室に用いる。
    1. [初出の実例]「さんのまとこそ云ふべかりけれ 蟇目(ひきめ)いる産屋の前の古たたみ〈順覚〉」(出典菟玖波集(1356)雑体)
  3. 和船で、船首から数えて三番目と四番目の船梁で仕切られている部分。〔大和形船製造寸法書(1902)〕

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