三千坊(読み)さんぜんぼう

精選版 日本国語大辞典 「三千坊」の意味・読み・例文・類語

さんぜん‐ぼう ‥バウ【三千坊】

(盛時には非常に多く僧坊があったところから) 比叡山延暦寺の異称
義経記(室町中か)三「師匠は三千ばうの学頭の児にてある間」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

日本歴史地名大系 「三千坊」の解説

三千坊
さんぜんぼう

[現在地名]萩市大字吉田町

吉田よしだ町の南西端、東田ひがしだ町との境に位置する。浄土真宗本願寺派、古萩山と号し、本尊阿弥陀如来

「萩古実未定之覚」と「八江萩名所図画」によれば大同元年(八〇六)平城天皇の御願により伝教大師の弟子天寿坊が創建したとする。創建の地は当地とも(萩古実未定之覚)椿の千坊師つばきのせんぼうしとも(寺伝)いう。その後天正六年(一五七八)願正房が萩に隠棲していた石州津和野つわの(現島根県鹿足郡津和野町)の城主吉見正頼の信任を得て三千坊の基礎を固め、天台宗から真宗に改宗した(山口県風土誌)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android