三奇橋(読み)サンキキョウ

デジタル大辞泉 「三奇橋」の意味・読み・例文・類語

さん‐ききょう〔‐キケウ〕【三奇橋】

日本の橋のうち構造が変わっていて珍しい三つの橋。特に、山口県岩国川の錦帯きんたい橋、山梨県桂川の猿橋さるはし、富山県黒部川の愛本あいもと橋(昔のはね橋形式のもの)をいう。

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精選版 日本国語大辞典 「三奇橋」の意味・読み・例文・類語

さん‐ききょう‥キケウ【三奇橋】

  1. 〘 名詞 〙 その構造に特色のある三つの橋。特に、山口県錦川の錦帯橋、山梨県桂川の猿橋(さるはし)、富山県黒部川の愛本(あいもと)橋を合わせていう。日本三奇橋

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改訂新版 世界大百科事典 「三奇橋」の意味・わかりやすい解説

三奇橋 (さんききょう)

日本の古橋の中でとくに構造的に変わったものとしてあげられてきた岩国(山口県)の錦帯橋,甲斐(山梨県)の猿橋,黒部(富山県)の愛本橋をいう。愛本橋の代りに木曾の桟(かけはし)あるいは祖谷(いや)(徳島県)のかずら橋を入れる説もあるが,桟はけわしい崖に沿って板をかけ渡した橋で,構造的には上述諸橋ほどの特色はない。錦帯橋は1673年(延宝1)に創建された木造アーチを主体とする優美な橋,猿橋は少なくとも13世紀以前にはつくられていたに違いないはね木橋である。1656年(明暦2)創建とされている愛本橋も原理的には猿橋と似た構造で,より大規模な橋であったが,1891年まったく別の形式の橋にかけ替えられてしまって今はない。
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