三毳山(読み)みかもやま

日本歴史地名大系 「三毳山」の解説

三毳山
みかもやま

岩舟町・藤岡ふじおか町・佐野市の境界にある。南北に長く、秀麗な山容をもつ。北から青竜せいりゆうヶ岳・なかノ岳(二二九メートル)御岳おんたけの三つの峰からなる。関東平野に突き出した形となっているため眺望に優れ、筑波つくば山・日光連山・上毛の山々、遠く富士山までを望むことができる。「万葉集」巻一四に「下毛野美可母の山の小楢すま麗し児ろは誰が笥か持たむ」の歌があり、南麓の三毳神社(現藤岡町)入口に歌碑が建つ。「下野国誌」によれば、山頂まで七、八町ほどの登りで、東北は下津原しもつばら村、西は西浦にしうら(現佐野市)、南は大田和おおたわ(現藤岡町)に面し、三ヵ村の入会地とする。中央の鞍部は土地の人から関所とよばれてきたように、東西に古代東山道が通り、三鴨みかも(毳)の関があったとされ、弘化三年(一八四六)銘の道祖神が祀られている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

事典・日本の観光資源 「三毳山」の解説

三毳山

(栃木県佐野市・下都賀郡藤岡町・岩舟町)
とちぎの景勝100選指定の観光名所。

出典 日外アソシエーツ「事典・日本の観光資源」事典・日本の観光資源について 情報

世界大百科事典(旧版)内の三毳山の言及

【佐野[市]】より

…人口8万4069(1995)。市域は足尾山地南縁の台地と渡良瀬川の支流の秋山川,旗川の沖積地からなり,東部には《万葉集》に〈下つ毛の美可母(みかも)の山〉と歌われた三毳(みかも)山(223m)がある。鎌倉時代に佐野氏が北部の唐沢山城を本拠にこの地を支配していたが,1602年(慶長7)徳川氏の命によって,城を春日岡(かすがおか)(現,城山公園)に移した。…

※「三毳山」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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