三菱石油(読み)みつびしせきゆ

百科事典マイペディア 「三菱石油」の意味・わかりやすい解説

三菱石油[株]【みつびしせきゆ】

三菱系石油メーカー。1924年三菱商事燃料部が米アソシエーテッド社(後のゲッティ石油)製品の販売権を得て,石油製品輸入を開始。1931年三菱系3社(三菱本社・商事鉱業)と米アソシエーテッド社の合弁により,三菱石油を設立。1984年テキサコ社のゲッティ石油買収を契機に,三菱グループ各社でゲッティ社所有株式を買い取る。しかし,石油価格の低迷などで厳しい経営が続き,1999年4月,日本石油合併,〈日石三菱〉となり,2002年6月新日本石油に名称変更。2008年新日鉱ホールディングスとの経営統合によりJXホールディングスを設立。
→関連項目新日本石油[株]千代田化工建設[株]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「三菱石油」の意味・わかりやすい解説

三菱石油
みつびしせきゆ

外資系の石油会社。 1931年アメリカのアソシエーテッド (1967年ゲティ・オイル吸収) と三菱本社,三菱鉱業,三菱商事との折半出資により設立。同年川崎製油所が操業を開始した。第2次世界大戦末期には原油輸入が途絶え,46年には「太平洋沿岸製油所操業禁止」の指令により石油精製は不可能となったが,49年解除されて石油製品元売り業者に指定され,50年精製を再開。 58年日本初の石油系芳香族製品の生産を開始した。 60年水島製油所操業開始,68年には三菱各社との共同出資により中東石油を設立,アラブ首長国連邦の石油開発に進出した。また同年三菱各社とともに東北石油 (仙台市) を設立するなど傘下子会社は多かった。 84年ゲティ・オイル所有の株式の三菱系企業への譲渡を完了し,民族系石油会社となる。 99年4月日本石油と合併,日石三菱となる。

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