三菱石油(読み)みつびしせきゆ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「三菱石油」の意味・わかりやすい解説

三菱石油
みつびしせきゆ

外資系の石油会社。 1931年アメリカのアソシエーテッド (1967年ゲティ・オイル吸収) と三菱本社,三菱鉱業,三菱商事との折半出資により設立。同年川崎製油所が操業を開始した。第2次世界大戦末期には原油輸入が途絶え,46年には「太平洋沿岸製油所操業禁止」の指令により石油精製は不可能となったが,49年解除されて石油製品元売り業者に指定され,50年精製を再開。 58年日本初の石油系芳香族製品の生産を開始した。 60年水島製油所操業開始,68年には三菱各社との共同出資により中東石油を設立,アラブ首長国連邦の石油開発に進出した。また同年三菱各社とともに東北石油 (仙台市) を設立するなど傘下子会社は多かった。 84年ゲティ・オイル所有の株式の三菱系企業への譲渡を完了し,民族系石油会社となる。 99年4月日本石油と合併日石三菱となる。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android