千代田化工建設(読み)ちよだかこうけんせつ

共同通信ニュース用語解説 「千代田化工建設」の解説

千代田化工建設

東京証券取引所第1部上場で、プラント建設大手。1948年に創業し、石油液化天然ガス(LNG)関連など多くのプラントを手掛けてきた。世界のLNGプロジェクトの4割に関わった実績があるという。2018年3月末時点の従業員数(連結、持ち分法適用関連会社を含む)は6176人。筆頭株主三菱商事が18年9月末時点で発行済み株式の33・39%を保有する。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「千代田化工建設」の意味・わかりやすい解説

千代田化工建設(株)
ちよだかこうけんせつ

代表的な総合プラントエンジニアリング会社。1948年(昭和23)、当時の三菱(みつびし)石油出身の製油所建設関係技術者らが中心となって設立。1950年代末からのエネルギー源の転換石油化学工業の発展を背景に急成長した。製油分野では1957年に浮屋根式タンク、1963年には精製集中合理化装置を設計施工して内外の評価を得、石油化学では塩ビモノマー蒸留装置、ナフサ分解装置を相次ぎ受注、30万トンエチレンプラントの建設では高いシェアを占めた。合成繊維、合成樹脂、合成ゴム、化学肥料などの各種の化学プラントも手がけている。さらに1960年代末以降は排煙脱硫汚水処理等の環境保全装置の分野に力を入れているほか、原油貯蔵基地、天然ガス、食品、医薬品、原子力などの分野でも広範なエンジニアリング活動を展開、世界各国へのプラント輸出の実績も多い。しかし1990年代に行った海外受注工事で大幅な赤字を出し、経営悪化に陥った。1998年(平成10)より三菱商事と東京三菱銀行(現、三菱UFJ銀行)の支援を受け、さらに1999年にはアメリカのエンジニアリング会社ケロッグ・ブラウン・アンド・ルートの出資を受けて、経営建て直しを図っている。2008年(平成20)3月には三菱商事との間に資本業務提携契約を締結、同社傘下となった。資本金434億円(2018)、売上高5109億円(2018)。営業所・事業所は国内4か所、海外6か所、1研究所、関連会社は24社あまり。

[中村清司]

『千代田化工建設株式会社社史編集委員会編『千代田化工建設25年史』(1973・千代田化工建設)』

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百科事典マイペディア 「千代田化工建設」の意味・わかりやすい解説

千代田化工建設[株]【ちよだかこうけんせつ】

1948年旧三菱石油工事部門を分離して設立された総合エンジニアリング会社。石油(石油精製プラント),石油化学(エチレンプラント),ガス・動力(発電プラント),一般化学等のプラントを建設。エンジニアリングの技術力は国際級。業績悪化のため,同グループ東京三菱銀行三菱商事の支援下で再建中。LNGプラントを軸に受注に注力。本店横浜。2011年資本金433億円,2011年3月期売上高2470億円。売上構成(%)は,LNGプラント36,ガス動力18,石油・石油化学22,一般化学9,一般産業機械9,環境関連他6。海外売上比率51%。

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日本の企業がわかる事典2014-2015 「千代田化工建設」の解説

千代田化工建設

正式社名「千代田化工建設株式会社」。英文社名「Chiyoda Corporation」。建設業。昭和23年(1948)「三菱石油株式会社」から分離独立し設立。本社は横浜市西区みなとみらい。三菱商事系の総合エンジニアリング会社。各種プラントのコンサルティング・計画・設計・施工を手がける。主力は液化天然ガスプラントでシェアトップクラス。海外の受注比率が高い。東京証券取引所第1部上場。証券コード6366。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「千代田化工建設」の意味・わかりやすい解説

千代田化工建設
ちよだかこうけんせつ

プラントエンジニアリングの専業メーカー。1948年三菱石油の工事部門を分離して設立。石油,石油化学,繊維・パルプ,化学肥料その他の化学工場設備の設計・施工を主業務とする。1999年産廃施設向けの技術開発を本格化するため環境本部を新設。

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世界大百科事典(旧版)内の千代田化工建設の言及

【プラント・エンジニアリング産業】より

…プラント施設別には,電力プラント,通信プラント,化学プラント,製鉄プラント,その他産業プラント,海洋施設,陸上鉄構物,貯蔵・輸送システム,環境衛生システム,都市・社会開発システムに分けられる。プラント・エンジニアリングは,元請けを専業大手(日揮,千代田化工建設,東洋エンジニアリング),重電機器,鉄鋼大手,商社などが担当し,その下で機械の製作からプラント,土木まで建設会社が担当する形が多い。 日本のエンジニアリング企業の大手は戦後生れの新しい産業である。…

※「千代田化工建設」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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