三里松原(読み)さんりまつばら

日本歴史地名大系 「三里松原」の解説

三里松原
さんりまつばら

芦屋あしや町の遠賀川河口から岡垣おかがき内浦うつら方面に至る防風・防砂機能をもったクロマツを主とする松原。玄海国定公園に含まれる。三里(約一二キロ)の規模があるための呼称近世には岡松原おかのまつばらともよばれ、一帯の海浜は内浦浜・うずら浜などといわれた。「続風土記」には「岡松原」とみえ、東西は内浦村の西のはら(現岡垣町)から矢矧やはぎ川西岸の黒山くろやま(現同上)までで、「長一里ある松原也。横四五町、或二三町あり。其間岡あり。故に岡松原と云」と記し、筑前五所松原の一所にあげている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

デジタル大辞泉プラス 「三里松原」の解説

三里松原

福岡県遠賀郡岡垣町の波津海岸から芦屋町海岸へ至る約10kmの海岸砂丘上に造成された、長さ約6km、面積約430ヘクタールのクロマツを主体とする防風林。玄海国定公園に属する。江戸時代から植林が始まり、古くは「岡の松原」「垣崎の松原」などとも呼ばれた。

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世界大百科事典(旧版)内の三里松原の言及

【岡垣[町]】より

…人口2万8807(1995)。西部から南部にかけては三郡山地北部に属する山地が連なり,北は響灘に臨み三里松原をのせる砂丘が発達,その内側から東部は矢矧(やはぎ)川,石川沿いに沖積低地が開けている。主産業の農業は,米,麦のほか,山麓の高倉一帯ではビワやミカンなどの果樹,砂丘付近は野菜栽培が盛んで,北九州市の近郊農業地域を形成している。…

※「三里松原」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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