岡垣町(読み)おかがきまち

日本歴史地名大系 「岡垣町」の解説

岡垣町
おかがきまち

面積:四八・五一平方キロ

遠賀郡の西端に位置する。北は響灘に臨み、東は芦屋あしや町・遠賀町、南から西は古来遠賀・宗像両郡の郡境をなしていた孔大寺こだいじ山系を隔てて宗像市に接する。自然地理区分では筑豊盆地区域に入り、そのなかの遠賀郡海岸平野に属する。町域の地形は南西部の孔大寺山地とその山麓、北部の三里さんり松原が広がる芦屋丘陵、南東部の海老津えびつ長井鶴ながいづる丘陵地、中央内陸部の岡垣低地の四つに区分される。三里松原によって飛砂と塩害から守られた内陸部は、古くから西郷にしごう千町と称された美田が受継がれている(岡垣町民俗調査報告書)。古代律令制下では遠賀おか垣前かきざき郷・内浦うつら(和名抄)の郷域であったと推定される。中世の町域は垣前郷の郷名を継承する垣崎かきざき庄や郡名庄である遠賀庄に編成され、戦国期には麻生氏と宗像大宮司宗像氏の抗争の場となった。なお遠賀郡は中世から近世初期にかけては御牧みまき郡ともよばれたが(御牧は三牧とも記した)、寛文四年(一六六四)幕命によって遠賀郡の旧称に復している。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「岡垣町」の意味・わかりやすい解説

岡垣〔町〕
おかがき

福岡県北部,響灘にのぞむ町。 1962年町制。筑豊炭田北部に位置し,炭鉱町として発展したが,57年頃までに炭鉱は全部閉山した。現在は農業が主で,米のほか特産の高倉びわをはじめミカン,ブドウイチゴ,野菜を生産。沿岸漁業も行う。北九州市の郊外住宅地化の傾向が強い。玄海国定公園に属する景勝の三里松原や波津 (はつ) 海水浴場などがある。 JR鹿児島本線,国道3号線の岡垣バイパス,495号線が通じる。面積 48.64km2。人口 3万1007(2020)。

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