防風林(読み)ボウフウリン

百科事典マイペディアの解説

防風林【ぼうふうりん】

風害から後方の地帯を守る森林。保安林に指定されるものもある。内陸防風林海岸防風林とがあり,一般に狭長に造林される。風による作物や家屋の損傷を防ぐほか,土壌の風食を防ぎ,温度や湿度を調節する役割がある。おもな樹種はクロマツ,モミ,カシ,シイ,クヌギなど。
→関連項目砂丘地農業

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世界大百科事典 第2版の解説

ぼうふうりん【防風林】

暴風や強い季節風から村落の生活環境や農業などを守るために育成された森林。公共的な立場から,とくに必要とするときには防風保安林が指定される。森林が風を防ぐ効果があることは古くから知られており,風除林(かぜよけばやし)として作られてきた。例えば,山梨県小淵沢では1697年(元禄10)にマツを風除林として植えつけ,村中共同して管理することが村定(むらさだめ)に示されている。弘前藩では1864年(元治1)に,村々1軒ごとにマツの種子5合ずつの採取を割り付けており,海岸防風林造成を藩の主要な政策としていたことを示している。

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大辞林 第三版の解説

ぼうふうりん【防風林】

風害を防ぐために設けた林。海岸防風林と内陸防風林があり、樹種を異にする。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

防風林
ぼうふうりん

森林の摩擦抵抗によって風速を減少させ、強風による災害を防止すると同時に、土地利用度を高める働きをする林帯。法律的には森林法における防風保安林、飛砂防備保安林、潮害防備保安林が防風林にあたるが、面積的には保安林に指定されていない防風林が多い。防風林は内陸田畑の作物を保護する内陸防風林(あるいは耕地防風林)と、沿岸地域にあって暴風、潮風、飛砂を防ぎ災害防止と生活環境の改善に大きな働きをする海岸防風林の二つに大別される。林帯は常風に直交させ、その幅は内陸防風林は10メートル以上、海岸防風林は150メートル以上が必要である。樹種は、成長が速く深根性で耐風性の大きな常緑樹が用いられる。[笠原義人]

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世界大百科事典内の防風林の言及

【森林】より

…具体的には主産物の乱伐,過伐,副産物の乱収,暴採により,地力が破壊,減退,消耗することのない技術のことで,それが(1)の内容である。(2)の森林保全とは,国土の荒廃を防止し,環境を保全する目的の森林を保持することで,水源地帯の森林を適正に管理して水の貯留に役だて(〈水源涵養林〉の項目を参照),土砂が流出,崩壊しやすい場所では森林を育ててそれを防ぎ,風が強く,飛砂の災害の多い場所では森林によってそれを防ぐ(〈防風林〉の項目を参照)。このような目的で森林を取り扱う営為が(2)の内容である。…

※「防風林」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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