上中郷(読み)かみなかごう

日本歴史地名大系 「上中郷」の解説

上中郷
かみなかごう

[現在地名]小郡町大字上郷かみごう

現小郡町の北半分、椹野ふしの川を挟んで両岸山地を占める村。平地は少なく、さらにその平地は常襲的な椹野川氾濫に悩まされた。椹野川支流の四十八しじゆうはつ川の上流域は深い山が連なり、小郡の周辺の村々からも柴草刈場として入会利用された。北東は山口宰判の朝田あさだ村、北西は美祢みね長田ながた真名まなの両村(現美東町)小郡宰判に属した。

慶長五年(一六〇〇)検地帳では「小郡庄」、同一五年の検地帳でも「小郡」で、「地下上申」で初めて南北に二分され、上郷村下郷しもごう村となった。「注進案」で上郷村が上中郷と記される。

「地下上申」は村内を畔頭別に九組に分け、それぞれについて石高を記すが、それによると、宇平次組(仁保津上)三八五石余・家数三五・人口一一〇人、神太夫組(仁保津下)四二二石余・家数二九・人口九五人、組名不明(仁保津下)三〇六石余・家数五八・人口一八〇人、武兵衛組(新町東)四八六石余・家数六二・人口二四二人、惣左衛門組(新町西)五五九石余・家数七三・人口二三〇人、彦右衛門組(八方原)三三八石余・家数四一・人口一七〇人、半之允組(上八方原・岩屋)二九一石余・家数四二・人口一三二人、惣兵衛組(奥畑)二六九石余・家数四九・人口一六〇人、吉之允組一八三石余・家数二八・人口九六人とある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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