上使(読み)ジョウシ

デジタル大辞泉 「上使」の意味・読み・例文・類語

じょう‐し〔ジヤウ‐〕【上使】

朝廷・主家などの上級者から上意伝達のため派遣される使者
江戸幕府から諸大名などに上意伝達のために派遣した使者。先方身分に応じて、老中奏者番高家こうけ小姓使い番などが任ぜられた。

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精選版 日本国語大辞典 「上使」の意味・読み・例文・類語

じょう‐しジャウ‥【上使】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 幕府、朝廷、主家など上級権力者から公命を帯びて派遣される使い。
    1. [初出の実例]「達魯花赤は監郡ぞ。日本の上使と云やうな官人也」(出典:百丈清規抄(1462)一)
  3. 江戸幕府から諸大名などに将軍の意(上意)を伝えるために派遣した使者。先方の身分などによって、老中、奏者番、高家(こうけ)、小姓、使番などが適宜任ぜられた。
    1. [初出の実例]「あるひは上意(じゃうゐ)、上使(シ)、上聞、上覧などと、公方家には上の字を付ていふ也」(出典男重宝記(元祿六年)(1693)一)

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世界大百科事典(旧版)内の上使の言及

【使番】より

…若年寄の支配に属し,役高は1000石,格は布衣,詰所は菊之間南御襖際。平時には,将軍の代替りごとに諸国を巡回して大名の治績動静を視察し(諸国巡見使),あるいは幼少の大大名のもとへ多く赴任し,その後見監督に当たり(国目付),あるいは城の受渡しのときにその場に臨んで監督するなど,すべて幕府の上使を務めた。また二条,大坂,駿府,甲府などの要地にも目付として出張し,遠国役人の能否を監察した。…

※「上使」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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