上寺田村
かみてらだむら
[現在地名]山方町長田
村の中央を玉川が東南に流れ、東と西と北には低い山があり、南に開けた台地の村。水田が多く、東西の山際には多くの溜池が散在している。東は野上村。「新編常陸国誌」の上寺田村の項に「鹿島社久寿二年神領目録ニ久慈郡ノ内ニ寺田トアリ、当時未上下ノ別アラザリシナリ」とある。文禄三年（一五九四）の太閤検地ののち那珂郡に属した。
寛永一二年（一六三五）の水戸領郷高帳先高には「寺田村」とみえ、同二一年の御知行割郷帳に「上寺田村」とある。「水府志料」によると村の東西一〇町・南北二〇町、戸数およそ七七、水戸まで八里余であった。同一八年の諸木植立之事（「国用秘録」所収）には「那珂郡上寺田村 此村田畠共に大旱損場也。
上寺田村
かみてらだむら
[現在地名]八幡町寺田
市条村の南にあり、東は出羽山地、南は下寺田村。元和八年（一六二二）の酒井氏知行目録では高四一七石余。ほかに苦竹興野村二〇石余がみえる。寛永元年庄内高辻帳では高四五六石余。寛文九年（一六六九）の検地帳（旧一条村役場文書）によれば名請人は三一、うち保有地の最も多いのが与兵衛三町一反余、次いで順に作蔵二町四反余、与八郎二町三反余、四郎左衛門二町一反余。地名は六三あり、人名に関した仁右衛門屋敷・嘉右衛門屋敷・三助た・助右衛門田・四郎太、寺社にちなむ天神免・三光院前・熊野堂前・宮ノ木などがみえる。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
