上府八幡宮(読み)かみこうはちまんぐう

日本歴史地名大系 「上府八幡宮」の解説

上府八幡宮
かみこうはちまんぐう

[現在地名]浜田市上府町

下府川右岸、三宅みやけ集落に鎮座。旧郷社で、法人名は八幡宮。祭神は誉田別命・息長足姫命など。社伝によれば、藤原定道(国兼)が石見国司に任ぜられたとき重病で下向できなかったが、鎌倉鶴岡八幡宮に祈願したところ病が治ったといい、永久年間(一一一三―一八)同社を勧請して祈願所としたと伝える。康暦元年(一三七九)八月日の沙弥某書下(府中八幡宮文書)によれば国府八幡宮と号し、後年には府中ふちゆう八幡宮ともよばれた。宝徳四年(一四五二)一一月一日、益田兼尭が当社に鐘を奉納している(上府八幡宮古鐘銘写)。永禄二年(一五五九)社殿焼失吉川元春の命を受けて周布氏が再興したという。同五年四月五日の周布元兼寄進状(同文書)によれば、八幡宮社頭職として田地二町四反と屋敷七ヵ所が藤井新三郎に寄進されている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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