上徳山村(読み)かみとくやまむら

日本歴史地名大系 「上徳山村」の解説

上徳山村
かみとくやまむら

[現在地名]川上村上徳山

蒜山ひるぜん盆地の西端、旭川水源地帯の村で、西の伯耆国境に三平みひら(一〇〇九・八メートル)がなだらかな山容をみせ、旭川最上流域の沖積平野白髪しらが山根田やまねだ天王てんのう延助のぶすけの集落がある。同川支流天谷てんだに川を境に東は下徳山村、南は旭川を境に本茅部ほんかやべ村に接する。大山往来が通り、延助には宿が置かれた。

応永二年(一三九五)二月吉日の徳山将監渡状(徳山文書)で「徳山之内、中大夫名半名」が徳山右馬丞へ渡された。同地は南は「大かわ」、北は「うつミ谷」を境とし、西は山であった。文明年間(一四六九―八七)のものと思われる二月二〇日の山禰民部渡状(同文書)で「山禰分」が徳山右馬丞に渡されている。天文一一年(一五四二)一二月一日の八郎兵衛請取状(同文書)に徳山村とみえ、米一石五升・銭七〇〇文を皆済している。このうち一石は「月御崎まつり」にあてられた。永禄八年(一五六五)の堀江政次渡状(同文書)で徳山のうち「山禰田壱段、同垂尻共」が「前々筋目」により徳山新四郎に渡された。天正三年(一五七五)一二月一三日の福田久則請取状(美作古簡集)によれば、徳山国吉名の公用銭は米三石四斗(代銭一貫一〇〇文)で、うち六斗(代銭二〇〇文)天王御供米であった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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