下口(読み)シモグチ

デジタル大辞泉 「下口」の意味・読み・例文・類語

しも‐ぐち【下口】

後ろにある出入り口裏口
つぼねの―辺にたたずんで聞けば」〈平家・一〇〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「下口」の意味・読み・例文・類語

した‐ぐち【下口】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「したくち」とも )
  2. 口の下側部分
  3. 馬の口の下側。〔日葡辞書(1603‐04)〕
  4. 裏口。
    1. [初出の実例]「知らすなよ局並びの下くちは物云ひあしき色とこそきけ」(出典:頼政集(1178‐80頃)下)
    2. 「前陸奥守義家承て殿上の下(シタ)口に候(こう)し、三度弦音を鳴らして之を鎮む」(出典太平記(14C後)一二)

しも‐ぐち【下口】

  1. 〘 名詞 〙 うしろにある入口。裏口。
    1. [初出の実例]「知らすなよ局ならびの下くちはものいひあしき色とこそ聞け」(出典:頼政集(1178‐80頃))
    2. 「其へん近き小屋に立ち入て日を待暮し、局の下口(シモぐち)へんにたたずんで聞けば」(出典:高野本平家(13C前)一〇)

さがり‐くち【下口】

  1. 〘 名詞 〙 物事勢いなどが衰えはじめる時期。特に、物の値段などが下落しはじめる時期。下がり目。
    1. [初出の実例]「天神にさがり口買置、算用はあはぬむかしの男、みなみなかはるならひぞかし」(出典:浮世草子・好色一代女(1686)二)

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