下結（読み）さげむすび

精選版 日本国語大辞典

さげ‐むすび【下結】

〘名〙

① 髪を垂らしその端を結ぶこと。宮中の女官などが結うもの。下髪(さげがみ)。

※浮世草子・西鶴名残の友（1699）三「老女の霜いただける髪ながら、よしあるさげむすびもしゃれておかしく」

② 江戸末期の女帯の結び方の一つ。結んだ帯の両端を左右に垂らすもの。結び下げ。

※東京風俗志（1899‐1902）〈平出鏗二郎〉中「女は晴れにはお太鼓・平常は引かけ（一名下(サ)げ結び）」

した‐ゆい ‥ゆひ【下結】

〘名〙

① 剣を腰に結ぶ緒の結ぶ位置が下のもの。

※播磨風土記（715頃）賀古「御佩刀(みはかし)の八咫(やた)の劔の上結(うはゆひ)に八咫の勾玉、下結(したゆひ)に麻布都(まふつ)の鏡を繋(か)けて」

② 掛元結(かけもとゆい)の下に結ぶ元結の結び方。また、その元結。転じて、髪結の見習い。

出典　精選版 日本国語大辞典