下総皖一(読み)シモフサ カンイチ

20世紀日本人名事典 「下総皖一」の解説

下総 皖一
シモフサ カンイチ

昭和期の作曲家,音楽教育家 東京芸術大学教授



生年
明治31(1898)年3月31日

没年
昭和37(1962)年7月8日

出生地
埼玉県大利根町

本名
下総 覚三

学歴〔年〕
埼玉師範〔大正6年〕卒,東京音楽学校(現・東京芸術大学)〔大正9年〕卒,ベルリン高等音楽学校

経歴
音楽教師の傍ら、大正13年より信時潔に作曲を師事。昭和7年から9年まで文部省在外研究員としてベルリンに留学ヒンデミットに師事。帰国後、東京音楽学校作曲科助教授となり、17年教授、31年より東京芸術大学音楽学部長を務めた。作品に洋・邦楽融合を試みた「三味線協奏曲」「箏協奏曲」「三弦協奏曲」など。また童謡唱歌も手がけ「電車ごっこ」「花火」「野菊」「たなばた」「ほたる」などを作曲。著書に「和声学」「対位法」「作曲法」「日本音階の話」などの理論書があり、戦前の音楽教科書には多くの作品が無記名で採用されていた。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「下総皖一」の解説

下総皖一 しもふさ-かんいち

1898-1962 昭和時代の作曲家,音楽教育家。
明治31年3月31日生まれ。昭和7年ドイツに留学,ベルリン高等音楽院でヒンデミットに師事。帰国後,母校東京音楽学校(現東京芸大)の教授となり,作曲,音楽理論をおしえた。作品に「三味線協奏曲」「箏(そう)協奏曲」,ほかに童謡「たなばたさま」など。著作に「作曲法」「和声学」など。昭和37年7月8日死去。64歳。埼玉県出身。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

367日誕生日大事典 「下総皖一」の解説

下総 皖一 (しもふさ かんいち)

生年月日:1898年3月31日
昭和時代の作曲家;音楽教育家。東京芸術大学教授
1962年没

出典 日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」367日誕生日大事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の下総皖一の言及

【音階】より

…田辺は,陰音階による陰旋法基本形をミファラシド,陽音階による陽旋法基本形をレミソラシとした。しかし,日本の音楽全体に通ずる音階の基礎を考える際に最も重要なものは,これまでむしろ軽視されていた民謡の音階で,藤井清水,町田嘉章,下総皖一らの研究により,昭和になってから,民謡音階の理論的性格がしだいに明らかになってきた。こうした民謡(〈わらべうた〉を含む)を,日本音階全体の基礎として,その他の音階の分析や体系化に役だたせようとすれば,だいたい次のように体系づけることができる。…

※「下総皖一」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

ビャンビャン麺

小麦粉を練って作った生地を、幅3センチ程度に平たくのばし、切らずに長いままゆでた麺。形はきしめんに似る。中国陝西せんせい省の料理。多く、唐辛子などの香辛料が入ったたれと、熱した香味油をからめて食べる。...

ビャンビャン麺の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android