六訂版 家庭医学大全科 の解説
下腿コンパートメント症候群
かたいコンパートメントしょうこうぐん
Lower leg compartment syndrome
(運動器系の病気(外傷を含む))
どんな病気か
下腿には足を動かすための多くの筋肉があり、よく似たはたらきをする筋肉同士が集まってグループを形成しています。その間は
このコンパートメントの内部の圧力が何らかの原因で上がり、筋肉や神経が圧迫障害されるようになった状態を下腿コンパートメント症候群といい、慢性型と急性型があります。
原因ならびに症状の現れ方
スポーツによるものとしては慢性型が多くみられます。長時間の走行などで筋肉が
急性型は、下腿骨折などの外傷時にコンパートメント内に
検査と診断
コンパートメントは
治療の方法
慢性の場合は、走行時のフォームの異常などにより一部の筋肉に疲労が蓄積して生じることも多く、その場合はフォームの矯正を行います。時には
急性型では、放置すると大きな後遺症を残しますので、症状が重症であればただちに手術が必要なこともあります。
病気に気づいたらどうする
慢性型の場合は、運動を休止することで多くの場合は症状が軽快します。
軽症であれば、下腿に大きく負荷がかからないようにトレーニング方法を工夫して様子をみます。しかし、何度も症状が再発する場合には専門医への受診をすすめます。
田中 康仁
出典 法研「六訂版 家庭医学大全科」六訂版 家庭医学大全科について 情報