両児神社(読み)ふたごじんじや

日本歴史地名大系 「両児神社」の解説

両児神社
ふたごじんじや

[現在地名]倉敷市松島 宮山

東六間ひがしろつけん川の北側に鎮座し、松島まつしま八幡宮ともいう。旧村社。松嶋村八幡縁起(備中集成志)によれば、神功皇后が三韓出兵よりの帰途二子ふたごの里に逗留中、都での謀反の知らせが届き急遽皇后は難波なにわに向け舟出、その時老翁二人(天照大神と天児屋根命)が現れ舟の水先案内をした。村人はこの二神を二子高鳥居たかとりい山に祀り、のち誉田天皇・仲哀天皇・神功皇后を合祀して五座ござ八幡宮と称したという。延宝三年(一六七五)の「御国中神社記」(池田家文庫)にも「此御宮同郡二子村高鳥居と申山ニ八幡八幡(ママ)宮ヲ勧請仕由申伝候、源之満仲ノ御時年号正暦年中、社領百五拾石付申由申伝候」と記す。

また縁起によればこの辺りが入海であった頃、高鳥居山から南の松島とよばれていた小島に毎夜霊異神光が通い、神人に松島山に移りたいとの神託があって松島に神殿を移したといい、神威で海は干潟になり開発されて万寿ます庄ができたという。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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