朝日日本歴史人物事典 「中山慶子」の解説
中山慶子
生年:天保6.11.28(1836.1.16)
明治天皇生母。公卿中山忠能,愛子の2女。嘉永4(1851)年典侍雇を命ぜられて安栄と名を与えられ,孝明天皇に仕えた。次いで典侍となり翌年皇子祐宮(明治天皇)を生み,養育に当たった。明治1(1868)年東京行幸に従い,一旦京都へ戻ったが3年東京に移住した。明治天皇皇子明宮(大正天皇)が,誕生後中山邸に預けられるとその養育にも当たった。33年従一位に進み,勲1等宝冠章を授与された。剛直な性格で,天皇の教育に関して良いと思ったことは直言して憚らず,明治天皇もその言をよく容れたといわれる。
(上野秀治)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報