デジタル大辞泉 「中言」の意味・読み・例文・類語 ちゅう‐げん【中言】 1 他人が話している途中に口をはさむこと。また、話の途中でさしはさむ、別の話。「左に小竹藪があり…。―だが、此の小竹藪は決して取り除いてはならぬと」〈蘆花・自然と人生〉2 二人の間に立って、一方のことを他方に悪くいうこと。なかぐち。「此の事誰か―したりけん」〈十訓抄・四〉 なか‐ごと【中言】 「中口なかぐち2」に同じ。「けだしくも人の―聞かせかもここだく待てど君が来まさぬ」〈万・六八〇〉 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「中言」の意味・読み・例文・類語 ちゅう‐げん【中言】 〘 名詞 〙① 両者の中に立って告げ口すること。なかごと。[初出の実例]「義仲一人、漏二其人数一之間、殊成レ奇之上、又有二中言之者一歟」(出典:玉葉和歌集‐寿永二年(1183)一一月七日)② 他人のことばの途中に口をはさむこと。他人の談話中に話しかけること。ちゅうごん。[初出の実例]「御中言(ごチウゲン)ではござりやすが、下十五日わたしのかたとおっしゃれば、もし小の月だと、此はう一千日の損」(出典:滑稽本・続々膝栗毛(1831‐36)二) なか‐ごと【中言・中事】 〘 名詞 〙 双方の間に立って、一方の人のことを他方の人に悪く言うこと。どちらにも相手の悪口を言うこと。中傷。なかぐち。なかあいごと。[初出の実例]「汝(な)をと吾を人そ離(さ)くなるいで吾が君人の中言聞きこすなゆめ」(出典:万葉集(8C後)四・六六〇) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例