中言(読み)ちゅうげん

精選版 日本国語大辞典 「中言」の意味・読み・例文・類語

ちゅう‐げん【中言】

〘名〙
両者の中に立って告げ口すること。なかごと。
玉葉‐寿永二年(1183)一一月七日「義仲一人、漏其人数之間、殊成奇之上、又有中言之者歟」
他人ことば途中に口をはさむこと。他人の談話中に話しかけること。ちゅうごん。
滑稽本・続々膝栗毛(1831‐36)二「御中言(ごチウゲン)ではござりやすが、下十五日わたしのかたとおっしゃれば、もし小の月だと、此はう一千日の損」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「中言」の意味・読み・例文・類語

ちゅう‐げん【中言】

他人が話している途中に口をはさむこと。また、話の途中でさしはさむ、別の話。
「左に小竹藪があり…。―だが、此の小竹藪は決して取り除いてはならぬと」〈蘆花自然と人生
二人の間に立って、一方のことを他方に悪くいうこと。なかぐち。
「此の事誰か―したりけん」〈十訓抄・四〉

なか‐ごと【中言】

中口なかぐち2」に同じ。
「けだしくも人の―聞かせかもここだく待てど君が来まさぬ」〈・六八〇〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

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