ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「主観的訴訟」の意味・わかりやすい解説 主観的訴訟しゅかんてきそしょう 行政訴訟は国民の権利保護という側面と行政の統制という側面を有しているが，前者，すなわち個人の権利利益の保護・救済を目的とする訴訟をいう。行政事件訴訟法に規定されている訴訟のなかでは，抗告訴訟，当事者訴訟が「自己の権利または法律上の利益」 (9条) にかかわる資格で提起され，主観的訴訟に該当する。同法にいう民衆訴訟および機関訴訟は，個人的利益の保護ではなく，違法行為の是正を通じながら法秩序の保護を主たる目的としている訴訟であり，客観的訴訟とされる。主観的訴訟，客観的訴訟の分類は理論上の区分であり，行政事件訴訟法に明確に規定されているわけではない。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by
