日本歴史地名大系 「九島浦」の解説
九島浦
くしまうら
九島は宇和島港の入口にある島。山頂は標高三二〇メートルであるが、山頂まで耕して段々畑とし、おもに麦と甘藷を作った。現在は柑橘類が主である。江戸時代を通じて宇和島藩領で、慶安元年伊予国知行高郷村数帳(一六四八)の宇和郡の項に「九嶋浦 岩山有、茅山有」とみえ、蛤・百之浦・本九島の三ヵ浦からなる。また江戸時代初期に
太閤検地の石高は一五三石、耕地面積は田七町五反二〇歩(五五パーセント)、畑六町二反四畝五歩(四五パーセント)であったが、寛文検地では石高が八〇パーセント減少して二〇石八斗三升五合七勺となり、田六反五畝二九歩(一〇パーセント)、畑六町七畝一〇歩(九〇パーセント)に変化した。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報