九識(読み)クシキ

デジタル大辞泉 「九識」の意味・読み・例文・類語

く‐しき【九識】

仏語。眼・耳・鼻・舌・身・意・末那まな阿頼耶あらやの八識に、菴摩羅あんまら識(無垢むく識)を加えたもの。天台宗華厳宗などの所説

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精選版 日本国語大辞典 「九識」の意味・読み・例文・類語

く‐しき【九識】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「識」は[梵語] vijñāna の意訳 ) 仏語。眼、耳、鼻、舌、身、意の六識末那識(まなしき)阿頼耶識(あらやしき)阿摩羅識(あまらしき)三識を加えたもの。法相宗などでは阿頼耶識までの八識説をたてるが、真諦(しんたい)三蔵の系統摂論宗(しょうろんしゅう)や地論宗(じろんしゅう)、天台宗などでは阿摩羅識を加えて九識説を説く。
    1. [初出の実例]「他縁覚心両教、但示八心、一道極無但知九識、釈大衍説十識」(出典十住心論(830頃)一〇)

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