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乳房炎 にゅうぼうえんMastitis

翻訳|Mastitis

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

乳房炎
にゅうぼうえん
Mastitis

細菌などの病原微生物乳房内や乳腺組織内に侵入し,増殖することによって起る乳房の炎症の総称で,乳牛に多く発生する。症状は軽症のものから重症のものまで種々であるが,乳房の腫脹,疼痛,熱感,発赤などを伴い,乳質の変性や乳量の低下をもたらす。また臨床症状には異常はみられなくとも,乳汁中の細菌数が増加していたり,pHが異常値を示すこともあり,潜在性のものも多い。乳房内に病原体が存在しても必ずしも起るわけではなく,環境や飼養管理,遺伝的な乳房の形状などの条件がからみ合って発生する場合が多い。経済的な損失も大きく,また治療に用いられる抗生物質が乳汁中に含まれたまま出荷される危険もあって,酪農経営上重要な疾病である。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

世界大百科事典 第2版の解説

にゅうぼうえん【乳房炎 mastitis】

原因のいかんにかかわらず,家畜における乳腺の炎症をいう。乳牛,ヤギがかかりやすいが,乳牛においては経済的損害を与える第1の疾患とされている。乳汁中に固形物が混入され,多くの白血球が出現する。乳腺も腫張したり,痛みを伴うことがある。原因は連鎖球菌ブドウ球菌大腸菌,クレブシエラ属,コリネバクテリウム属の菌や,その他の細菌,真菌などの感染による。微生物が乳房の乳頭管へ侵入し,乳汁中で増殖,乳腺組織へ侵入感染するが,乳房だけに限局した病巣でとどまる場合と,全身的症状を伴う重度の毒血症に陥る場合まである。

出典 株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について 情報

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