精選版 日本国語大辞典 「乳房炎」の意味・読み・例文・類語
にゅうぼう‐えんニュウバウ‥【乳房炎】
- 〘 名詞 〙 =にゅうせんえん(乳腺炎)〔医語類聚(1872)〕
翻訳|mastitis
原因のいかんにかかわらず,家畜における乳腺の炎症をいう。乳牛,ヤギがかかりやすいが,乳牛においては経済的損害を与える第1の疾患とされている。乳汁中に固形物が混入され,多くの白血球が出現する。乳腺も腫張したり,痛みを伴うことがある。原因は連鎖球菌,ブドウ球菌,大腸菌,クレブシエラ属,コリネバクテリウム属の菌や,その他の細菌,真菌などの感染による。微生物が乳房の乳頭管へ侵入し,乳汁中で増殖,乳腺組織へ侵入感染するが,乳房だけに限局した病巣でとどまる場合と,全身的症状を伴う重度の毒血症に陥る場合まである。治療は乳頭管から抗菌性薬剤を含む水溶性軟膏の注入が広く行われている。同疾患をヒトでは乳腺炎と呼ぶ。
執筆者:本好 茂一
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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