乾闥婆(読み)ケンダツバ

デジタル大辞泉 「乾闥婆」の意味・読み・例文・類語

けんだつば【乾闥婆】

《〈梵〉Gandharva音写。食香・尋香・香神などと訳す》仏法護持の八部衆の一。帝釈たいしゃくに仕え、香だけを食し、伎楽を奏する神。法華経では観音三十三身の一つに数える。

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「乾闥婆」の解説

乾闥婆 けんだつば

仏教守護神
インド神話から仏教にはいってきた神で,八部衆のひとつ帝釈天(たいしゃくてん)につかえ,香をたべて楽を奏する。胎児,小児を守護し,悪魔をはらう神とされる。奈良興福寺,京都三十三間堂にその像がある。

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世界大百科事典(旧版)内の乾闥婆の言及

【八部衆】より

…夜叉女(ヤクシーyakṣī,ヤクシニーyakṣiṇī)は多く豊満な裸女で表され,毘沙門天の部下とされる。(4)乾闥婆(けんだつば)(ガンダルバgandharva) 帝釈天に仕える音楽神で香(ガンダgandha)を食べて生きるとされ,ギリシア神話のケンタウロスとの関係も指摘されている。(5)阿修羅(アスラasura) 天に敵対するとされる乱暴な神。…

※「乾闥婆」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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