争議制限(読み)そうぎせいげん(英語表記)restriction on strike action

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「争議制限」の意味・わかりやすい解説

争議制限
そうぎせいげん
restriction on strike action

争議行為の制限,禁止を総称していう。一般に争議行為は労働者の権利として保証されている。しかし,特定の業務や期間,社会的影響を勘案して争議が制限または禁止されることがある。日本では公共福祉観点から国家地方公務員は争議行為が禁止され (国家公務員法 98,地方公務員法 37,国営企業労働関係法 17~18,地方公営企業労働関係法 11~12) ,工場の安全保持施設での争議行為も禁止されている (労働関係調整法 36) 。また電力鉄道などの公益事業においては予告後 10日間,緊急調整の決定がなされてから 50日間は争議行為を行なってはならないとされている (労働関係調整法 37~40) 。アメリカでも 1971年タフト=ハートレー法発動によって港湾ストライキが一時中止されたことがある。同法は公務員のストライキも禁止している。

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