二条陣屋(読み)にじようじんや

日本歴史地名大系 「二条陣屋」の解説

二条陣屋
にじようじんや

[現在地名]中京区三坊大宮町

江戸時代、京屋敷をもたぬ大名宿舎になったという町屋。丹波口から二条城に至る大宮おおみや通には、二条城に用事をもつ人のための商店として米屋・両替屋などが並んだが、それらは公事くじ宿をも兼ねた。二条陣屋とよばれる両替商小川氏宅もその一つで、重要文化財。敷地四〇〇余坪、建坪延三〇〇坪、木造三階建て。近世初期の創建と伝える。

小川氏は大和国宇陀出身の武士で伊予今治いまばり(現今治市)城主となり、茶道にも秀でたが、関ヶ原の戦後、武士を辞し、京都に出て万屋平右衛門と名乗り両替業を営み、禁裏・二条城の御用も務めた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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