亜硫酸ガス中毒(読み)ありゅうさんがすちゅうどく

日本大百科全書(ニッポニカ) 「亜硫酸ガス中毒」の意味・わかりやすい解説

亜硫酸ガス中毒
ありゅうさんがすちゅうどく

亜硫酸ガス二酸化硫黄(いおう))の吸入によって引き起こされる中毒。亜硫酸ガスは無色、刺激臭のある有毒の気体で、硫酸製造そのほか各種の産業現場、あるいは石油や石炭などを燃料とする工場の排気ガスとして大気に放出され、急性または慢性の障害をおこす。急性中毒としては、高濃度の亜硫酸ガスを吸入すると、目や鼻、のどが強く刺激され、また気管支や肺の炎症をおこし、目や鼻、のどの痛みと灼熱(しゃくねつ)感、窒息感、胸痛、咳(せき)、呼吸困難、気管支炎、肺浮腫(ふしゅ)、肺炎などをおこす。繰り返して吸入し続けると、慢性中毒の症状として歯牙(しが)酸食症、慢性気管支炎、胃腸障害、結膜炎、鼻咽頭(いんとう)炎、味覚および嗅覚(きゅうかく)の異常、疲労感などがみられる。労働衛生上の許容濃度は5ppm、環境基準は1時間値の1日平均値が0.04ppm以下で、かつ1時間値が0.1ppm以下である。

[重田定義]

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