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人工皮革 じんこうひかくsynthetic leather

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

人工皮革
じんこうひかく
synthetic leather

合成皮革,人造皮革,擬革などとも呼ばれる。天然皮革と類似の組成・構造の人工材料の総称。不織布,織物を基材とし,微細発泡ウレタンゴムなどを用いて積層構造をつくり,透湿性,吸水性,通気性,強度などについて天然皮革に類似させたもの。製品に斑などがなく,天然皮革より安価なため広く利用されるようになった。なお,人工皮革一義的には模造皮革の範疇に属するものとも考えられるが,両者は区別して取扱われており,特に物理的性質では人工皮革がすぐれている。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

人工皮革
じんこうひかく
artificial leather

人造皮革ともいうが、日本では合成皮革とは区別している。合成皮革はビニルレザー(擬革)を改良、発展させたもので表面層のみを天然の革に似させている。これに対し人工皮革は天然皮革の構造と機能を人工的に再現したもので、不織布とポリウレタンを素材にして、極微細な連続気泡をもった多孔質材料によってつくられた皮革状の二重構造材料であり、しかもその表層が密な構造を有するものをいい、透湿性と耐水性に優れている。
 1963年にアメリカのデュポン社でコルファムCorfamという名称で発表されて靴用に使用された。日本ではクラレの技術として工業化された。ナイロン‐ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート(テトロン)‐ポリスチレンの混合繊維を用いて不織布をつくり、これを溶剤で処理してポリスチレンを溶解すると、非常に細い多孔性の繊維が束ねられた形となる。この特殊繊維を使用した人工皮革は見かけの比重が小さく軽量で、引張り強さや透湿性は天然皮革に劣るが、衣料用としての薄物では天然皮革以上の性質をもっている。[垣内 弘]

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世界大百科事典内の人工皮革の言及

【合成皮革】より

…このように,合成皮革は織編布を基布とし,合成樹脂を表面層とする二層構造をもったものをいうが,前記ポリ塩化ビニル樹脂を表面層としたものは,最近では塩ビレザーまたはセミ合成皮革と呼び,合成皮革と区別するのが一般的である。また,合成皮革の後に人工皮革,スエード調衣料用素材などが開発されているが,これらを含めて合成皮革と呼ぶことは適当ではない。
[靴甲用人工皮革]
 靴甲用人工皮革または人工皮革と呼ばれるものは,初めアメリカのデュポン社が本格的な靴の甲材料として開発し,コルファムという商品名で発表(日本では1964年より発売),のち各国でもこの開発が進み,現在クラリーノ(クラレ)をはじめとして各種の商品が売り出されている(コルファムは1971年アメリカでの製造中止)。…

※「人工皮革」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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