人煙(読み)ジンエン

精選版 日本国語大辞典 「人煙」の意味・読み・例文・類語

じん‐えん【人煙・人烟】

  1. 〘 名詞 〙 人家のかまどに立つけむり。転じて、人の住んでいるけはい。
    1. [初出の実例]「廃村已見人煙断、荒院唯聞鳥雀吟」(出典:凌雲集(814)和左金吾将軍藤緒嗣過交野離宮感旧作〈嵯峨天皇〉)
    2. 「遙に過行けば人煙片々絶て又たつ」(出典:海道記(1223頃)蒲原より木瀬川)
    3. [その他の文献]〔李白‐秋登宣城謝眺北楼詩〕

ひと‐けぶり【人煙】

  1. 〘 名詞 〙 ( 遠くからながめると煙のように見えるところから ) 多人数が行動する際、立ちのぼる塵埃
    1. [初出の実例]「人けふりたちもつづくか富士の市〈聞也〉」(出典:俳諧・桜川(1674)夏二)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「人煙」の読み・字形・画数・意味

【人煙】じんえん

人家の烟。魏・曹植〔応氏を送る、二首、一〕詩 中野、何ぞ條(せうでう)たる 千里、人無し

字通「人」の項目を見る

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